GMake サバイバルガイド 便利そうな関数編
make
は前回の記事で十分使えるようになったんじゃないかと思います*1。
私も険しいまけふぁいるの坂を駆け上がっている途中なので、ここで紹介できる関数は 2 つしかないのですが、
ええい、たらーん!!! という方もおられると思います。
そのような方はGNU make: Functionsをご覧ください。
notdir
関数
notdir
関数は実際 basename
コマンドと一緒です。
# makefile ref0 = ./packages/FParsec.1.0.2/lib/net40-client/FParsec.dll ref1 = ./packages/FParsec.1.0.2/lib/net40-client/FParsecCS.dll target-dir = ./bin/Debug all: echo $(target-dir)/$(notdir $(ref0))
以上のファイルを makefile
や Makefile
という名前でどこか空のディレクトリに保存し、make
と打ってみてください。
以下のように表示されるはずです:
% make
echo ./bin/Debug/FParsec.dll
./bin/Debug/FParsec.dll
shell
関数
shell
関数はバッククォーテーション文字列で括ったコマンドっぽいことをするようなやつです。
shell
関数を知る前はこのように書いていましたが:
SDL2_INCLUDES = `pkg-config --cflags-only-I sdl2` SDL2_DEFINES = `pkg-config --cflags-only-other sdl2` SDL2_LIBS = `pkg-config --libs sdl2) SDL2GFX_LIBS = `pkg-config --libs SDL2_gfx`
shell
関数を使うとこのように書けます:
SDL2_INCLUDES = $(shell pkg-config --cflags-only-I sdl2) SDL2_DEFINES = $(shell pkg-config --cflags-only-other sdl2) SDL2_LIBS = $(shell pkg-config --libs sdl2) SDL2GFX_LIBS = $(shell pkg-config --libs SDL2_gfx)
バッククォーテーションで括ったところはコマンドは無くなって、例えば pkg-config --cflags-only-I sdl2
の結果が SDL2_INCLUDES
にそのまま設定されます。
ビルドしてみると、このように出力されます:
% make -B
gcc -W -Wall -O2 -D_REENTRANT -I/usr/include/SDL2 -c main.c -o main.o
main.c: 関数 ‘main’ 内:
main.c:12:14: 警告: unused parameter ‘argc’ [-Wunused-parameter]
int main(int argc, char ** argv) {
^~~~
main.c:12:28: 警告: unused parameter ‘argv’ [-Wunused-parameter]
int main(int argc, char ** argv) {
^~~~
gcc -lSDL2_gfx -lSDL2 -lSDL2 main.o -o demo-sdl2-gfx
実際にやってみたい方は ( ノ╹◡◡╹)ノ SDL2_gfx を使ったデモっぽいやつ をご覧ください。
参考
*1:多分、きっと、おそらく